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滝から落ちた。でも生きてる。その5(完結編)
2023年8月18日
このコラムの前談はこちらから・滝から落ちた。でも生きてる。その1・滝から落ちた。でも生きてる。その2・滝から落ちた。でも生きてる。その3・滝から落ちた。でも生きてる。その4
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さて、
びしょ濡れになりながら
ビーチサンダルをおもむろに
バッグから取り出して
私に手渡してくれた
先輩の言葉。
「出かける前さー、
誰か落ちるって聞こえた気がして
ビーサンをカバンに入れてきたのよ。
まさかともよが落ちるなんてねー」
センパイ、怖っっ!!
命がけで助けてもらったのに
思わず引き気味で
口走ってしまった(>_<)
すぐ近くにいた4~5人の社員も
そのセリフを聞いて
私と同時に
「こわっっっ!!!」
と一瞬あとずさりしてました(笑)
ビーサンを先輩が持っていたワケが
ちょびっと怖かったけど
ありがたく
それを履かせていただきまして
宿へ向かうため歩き出しました
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宿までの道
ずぶ濡れの私と
上司と先輩の3人は
固まって歩いてました
我々会社の一行とすれ違う形で
正面から
中年の夫婦が歩いて来るのが見えます
するとその夫婦
他のピンピンしてる社員たちには
目もくれず
真っすぐ
ずぶ濡れの「わたし」へと
向かってきて
話しかけてきました。
「あのー、滝ってこの先にあります?」
なぜ私目がけて聞きに来た!?
いく分キレながら
「ありますあります。
この道歩いて行けば嫌でも滝見れます」
と、ぶっきらぼうに答える私(-_-;)
何のオチなんだよ!!
と心の中でツッコミを入れ
思わぬ水の事故に遭ったショックもあり
しばらく笑いが
止まりませんでした
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時間にして5分にも満たない
あっという間の出来事でしたが
瞬間、瞬間で
人の脳は本当にものすごい量の
思考や情報を処理できると実感。
流されている間に考えたこと
滝に落ちるしかないと
悟った瞬間の行動の決断
滝にのまれて落ちている最中の
ウェストポーチの心配
その他いろいろ・・・
本当に
まるでスローモーションの世界での
出来事のように感じます
それほど
山盛りの思考処理を
超高速でやっていたんですねー。
よく事故に遭ったとき
走馬灯のように
これまでの人生が浮かぶ
なんて聞いたことがありますが
そんなものは
カケラも浮かばず
危機に直面しながらも
常に頭にあったのは
ウェストポーチ、失くしたらいかん!!
これだけ(笑)
ある意味
みんなの帰りのチケットが
私の命綱だったんですかね。
ちなみにチケットは失くしてませんが
もちろんずぶ濡れ。
宿に着いて
諸先輩方が
ドライヤーで乾かしてくれました(^^)
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滝からの生還劇のオチは
中年夫婦では終わってません。
宿で
私と、助けに水に入ってくれた
2人以外の全員が
伊豆の七滝の絵葉書を購入。
「おー、これだ!落ちたヘビ滝!」
と絵葉書をみんなで確認
もうネタにする気満々です(>_<)
それから数日後
あの、落ちたときに
ずーっと上から見ていて
動かなかった2人が
ラジオ番組を持っている
ある歌手にこの話をして
その歌手ってば
ラジオで一部始終を
しゃべり倒した!
もーーーーーー!!
全国放送でしゃべるな!!
と
イラっとしたけれど
話を聞いてて
かなり笑えました
最後の最後、
ラジオのリスナーさんたちに笑いを与える
というオチまでつき
どんなことでも
経験てネタになるんだと
悟った次第です。
滝に落ちて学んだことは
命は限りあるもの。
いつ死ぬかわからない。
今を大切に生きよう。
なんてものではなくて
人生、何があっても
ネタになる
そう思うこと。
これで強くなれるし
いつだって
笑って生きていられるんです(^^)