滝から落ちた。でも生きてる。その2
2023年8月15日
川に流され滝に落ちて生還するまで
ほんの一瞬とも言える時間の
流れの中のことなのに
書くとこんなに沢山のことしてたり
こんなに沢山考えたりしてたんだと
我ながらちょっと驚きというか
発見というか(笑)。
さて、前回の話は
滝にのまれた瞬間まで。
靴が片方脱げたー!と
少し残念に思いながらも
咄嗟にもう一つ頭に浮かんだこと
まずいっ!みんなの帰りのチケット
私が全部持ってるーーーー!!!
そう、滝めぐりの散策に出るときに
私はウェストポーチを装着して
出かけたのですが
後ですぐ取り出せるようにと
その中に電車のチケットを
全員分入れてたのでした
今思うと
命に比べればそんなの
どうでもいいことです
でも、確かに滝に落ちてる真っ最中に
チケットの心配をして
あのすごい水量と水圧の中
なんとウェストポーチを
押さえにかかったんです
まったくもって
アホですね(^^)
ポーチを押さえられた
というより
触ることができたのはほんの一瞬
それこそ「あっ」という間に
滝壺へと落ちました
**************
幸運なことに
滝の真ん中ではなく
端の方から落ちたため
滝壺の底へと
滝から落ちてくる水に
押し込まれることもなく
また
落ちたときに水の中で
体が回転もしていませんでした
これも幸いなことに
私は泳ぎが達者なので
体が回転しているかいないかが
いかに重要か把握できていました
これがなぜ大事かというと
水中から浮き上がるためには
水面に向かって浮上する必要がありますが
水中深く落ちると
外の光はあまり届かないので
自分が信じた方向が上なのかどうか
咄嗟に判断するのは難しいし危険なのです
何も考えず焦ったまま動くと
上だと信じて底へと向かい
そのまま助からないこともあります
なので
まず私が考えたことは
「体が回ってないな」
ということ
じゃあ水面は頭の方向だと
思ったわけですが・・・
ただ、どのくらいの深さの
水中にいるのか
全く見当もつかない(>_<)
ここで浮上の方向を間違えたら
一巻の終わり
焦る気持ちも
もちろんありながら
ほんの少しだけ
息をプッと吐いて
空気の行方を目で追う。
すると
自分が水面はこっちだと
思っていた方向に
空気が上がっていったので
そこからはもう迷わず
必死で手で水を掻き
上へと向かいました
自分が思ったよりも
どうやら深いところに沈んだらしく
水面がなかなか見えてこない・・・
ヤバい!もう息が残ってない!
もたないかも・・・
苦しいーーーーーー!!!
もうだめだ。
口を開けてなんか吸い込みたい。
もう我慢できない!
これでまだ水中なら
溺れて死ぬなとよぎったけれど
耐えられずに口を開けて吸い込んだ。
間一髪
水面に顔が出た瞬間だった。
その3につづく。