今回は、テレビの受信料のお話です。日本はもちろんのこと、世界には受信料で成り立っている国営・公営放送が多いようです。中にはコロナ禍の数年間支払いが免除になったり、将来的に受信料自体の廃止を決めた国もあり、何かと話題に上っていますよね。
さて、韓国の公営放送と言えば「韓国放送公社・KBS(한국방송공사)」ですが、KBSも受信料を徴収しています。ところが、その支払い方法が思いもしないようなスタイルなのです。私が韓国で一人暮らしを始めたばかりの頃ですが、ある日何気なく眺めていた電気料金明細書のある部分にくぎ付けになってしまいました。というのも、「KBS受信料」という項目があったからなのです。何と韓国では、電気の契約者はもれなくKBSの受信料を電気料金と一緒に徴収されているのですね!こんな風にこ~っそり取られているなんて韓国の皆さんは不満に思わないのかなぁと心配になりましたが、数百円程と少額なせいなのかKBSの作戦勝ち(?)なのか、不思議と受信料を話題にする人はいませんでした。
実はその一方で、国会では大統領が代替わりする度に「KBS受信料分離徴収」が議題に上がっていたものの、未だ実現には至っていないようです。……が、近々ついに受信料と電気料金が切り離されそうな大きな動きが出てきて、連日ニュースをにぎわせている状況です。やはり、電気料金とセットで自動的に徴収されている現在のシステムが、国民の権利を侵害しているということのようです。ただし、分離徴収が実現した場合、KBSの収入がとんでもなく大幅に減る見込みで、KBSにとっては前途多難なようです。結局のところ、本心ではできれば払いたくないなぁと思っている人が大半なんでしょうね^^;まもなく何らかの結論が出そうな「受信料の在り方」論争を、引き続き見守っていきたいと思います。