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Cafetalk Tutor's Column

Toria 講師のコラム

落ちぶれた、わたし~カナダへの道⑰

2023年2月24日

*カナダへの道【前半】を読む
*いざ!カナダへ⑬
*想像と現実⑭
*未知なる道へ⑮
*でこぼこ道を歩き始める⑯

よく「転落人生」なんて言葉を聞くけれど…。
。o○o。+。o○o。+。o○o。+。o○o。+。o○o。+。o○o。+。o○o。+

カナダ東部をあっちこっち出張する一方
わたしが働く会社の工場では
難民としてカナダにやって来たキューバ人労働者と共に
ウニ加工の仕事をした。

米国ボストンや近海で漁獲されたウニを
キューバ人の工員たちが選別し、殻割りし
その後のウニを綺麗にすくい出し、洗う作業をするのだ。
時には、プラスティックのケースに100グラムずつ
ウニを並べる作業をして…。
それらは、日本に出荷をしていた。

この時期
常に、わたしは自問していた。
「わたしは、何をやっているんだろう…
 ”こんな事をするために” カナダにやって来たのか?」と。

水産業界は、スモールワールドだ。
というか、わたしが主に関わっていた甲殻類の仕事は
カナダに居ても、日本の商社の担当者との関りが多かった。

当然、わたしがかつて働いていた会社の先輩や同僚。
ライバル関係だった商社の担当者。
以前なら、肩を並べて仕事をしていた人たちと
わたしは再び、カナダで再会したのだ。

彼らは決まって
わたしの「今」の姿を見て、驚いた顔をした!
そして、次の瞬間
憐れむような眼をするのだ。

「わぁー、Toriaさん
 こんな仕事までしてるんですか…」

その言葉に、わたしは苦笑いするしかない。
そして
いちばん、こたえた言葉と言えば

「Toriaさん、落ちぶれたね…」

いやはや!
言った人も、すごいもんだよね~と思ってしまうが
「落ちぶれた」なんて言葉を、真正面から他人に言われるなんて!

わたしは…
「落ちぶれたのか!?」
また、自分で自分に問い続ける。

その答えは、出てこない。

わたしは、ここで気づかされるのだ。
今のわたしには、何もない。
日本の会社で記録を作り、チヤホヤされていたのは

あの会社に居ての、わたしだったから!

憧れのCW社への入社は決してあきらめていない。
そのために、カナダの永住権を獲るんだ!
そう思い続ける…。

でも、日に日に
わたしは自分を卑下し
環境を恨み、嘆き、愚痴ばかりを口にしていた。

みんなが言うように
落ちぶれたのかもしれない… 


Sarah McLachlan - Fallen (2003)

冗談っぽく
「あんた、落ちぶれたね~~~」なんて言うのは
あったとしても
マジ☆モードで
しみじみ「落ちぶれたね…」って、なかなか言わないし
言われないですよね(;'∀')
しかもね・・・
私ってば、この言葉
複数の方から言われましたwww
みんながみんな、落ちぶれた!って思っていたって事でしょうね。

いや~これはね、もう
貴重な体験・経験ですよね。今となれば!笑…~続きを読む

TORIA (o ̄∇ ̄)/

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