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Tutor Ichiro 's Column

歯を病む平安美女

Sep 14, 2022

枕草子 百八十一段 に、虫歯か歯周病で苦しむ平安美女がでてくる。
もっとも、美人の基準は現在と少し違うようであるが。
この美女は、十八、九ばかりの、ふさやかな髪が背丈ほどもある、よく太って色白の可愛らしい人である。
この美人が、額髪をぐっしょりと涙で濡らし、乱れかかるのも構わず、顔を赤くして痛いところを押さえている。それを、清少納言は、「いとをかしけれ(とても興味深い)。」と言っている。
美人は、歯を病んでも、美人である。

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