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Cafetalk Tutor's Column

Toria 講師のコラム

ポンコツOL空を飛ぶ【第5話】

2022年2月13日

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「前例がない!」
その言葉は、ポンコツOLのToriaに其処此処(そこここ)で付きまとった。

手帳を開き、自分が書きとめた「夢」を眺めては
やっぱり、無理なのか…と弱気になる。
しかし、次の瞬間

いやいや!自分で勝手に思い込むのは自由だから…と思いなおす。

今、目の前にある事を頑張る。
それしか道はなかった。

駐機場で飛び出せるのかと、ずっと待ち続けるポンコツの機体は
飛び出せぬまま、風にあたる日々。
唯一の味方は、どうしようもないOLだった自分を
引き揚げてくれた部長と、海の向こうの取引先。

カナダの会社の担当者や工場長が
毎日、FAXや国際電話を掛けて来ては、Toriaを励ましてくれる。
 

「とにかく、結果を出せ」

この言葉に押され、担当している商品の販売量を伸ばすことに注力した。
もちろん、大学の勉強も続けた。

年が明け、3月の決算を迎えた時
かつてない販売量に迫っていた。

「これから先、もっと会社に利益をもたらすには、Toriaをカナダに来させるべきだ」との
カナダの取引先の強い一言で
担当常務は渋々GOサインを出した。

ついに、ポンコツOL・ Toria
フツーの事務員が海外出張に出る事に。

前例にない、前代未聞の出来事。
まさに、最後の最後

土俵際で寄り切った…そんな勝ち名乗り
 

そして、もちろん!
会社の経費で、ちゃっかり10年パスポートを作ってもらった。

目的地は、夢として書いた
アメリカとカナダへ。
手帳に書いた、夢そのままだった。

ポンコツOLがとうとう、日本を離れ空を飛ぶのだ。

願いは叶う、夢は叶う
人生27年目に、初めて「その」奇跡のような体験をしたのだ。
 

そして、この出来事こそが

Toriaのさらなる、大きな勘違い!?
思い込みを助長させる事になるとは、自分も周りも
思ってもみなかっただろう。

ポンコツの暴走劇は、更なる奇跡を起こしていく・・・ 
The End.


Journey - Don't Stop Believen'(1981)

すごく駆け足で書いてしまったので、ポンと空を飛んだような感じですが…(〃艸〃)
今、思い出しても
OLが、それも出来損ないなOL
事務員の肩書のまま、買付や営業を担当し、海外出張へ~
経理部を出され約1年数ヶ月の間に起こった
信じられないような出来事です。

実は、ポンコツOLToriaが初めて北米に飛んで約1年半後
人生の大きな分岐点を迎える事になります。
バブルが弾け、銀行が破綻、企業の倒産が相次ぐ時代へ。

でも、それはまた“別のお話で”。
See you then!

TORIA (o ̄∇ ̄)/

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