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Cafetalk Tutor's Column

Junko 講師的專欄

アメリカで働く【第3回】 職種について

2013年4月13日

第3回は、職種について私の経験を基に考察してみたいと思います。

まずは私の職種についてですが、私は日本で6年間ほど職業訓練校にて情報処理の講師をしていて、アメリカに渡ってから大学でコンピュータサイエンスの科を卒業しました。よって必然的にIT関連の仕事を探すことになったのですが、これは第1回のコラムにも書いたのですが、IT関連で本当に良かったと思います。その理由をいくつか挙げてみます。

1. 労働ビザ(H1-Bビザ)がとりやすい。
 何と言っても1番の理由はこれです。労働ビザは申請する際に、たくさんいるアメリカ人ではなく、わざわざ外国人を雇う理由を述べる必要があります。これはアメリカ人が職を得るチャンスを失わないように保護するための決まりです。実際、多くの外国人(特にメキシコ人)がアメリカ人から仕事を奪っていっているというのがよく大統領選挙などの討論会などで論点になります。それらが背景にあるため、労働ビザを得るためには、この人でなければならないという理由が必要なんですね。その結果、専門性が高いほど取りやすいです。

2. IT関連は求人が多く、ライバル(応募者)が比較的少ない
 これは本当に違います。今アメリカは不景気真っ只中で、失業率もとても高いです。他の職種だと求人情報も少ない上、その求人情報にとてもたくさんの応募があるそうです。あるとき、日系の会社に勤めている私の友人が、一般事務員(受付)を募集したら1晩で200件以上の応募がきたそうです。そのせいで、最近は大きな会社だと、履歴書をキーワードで検索して、より多くのキーワードにヒットした人の中から選ぶなんてこともあるそうです。そのためのソフトウェアも売られているとか。そんな中でもIT関連はまだ人員が足りなくて、求人がたくさんある上、一つの求人に何百人もの応募が殺到するなんてことはありません。

3. 日本語が話せることが有利になることもある
 これは上記の2とも似ているかもしれませんが、アメリカには日系のIT会社の支社がたくさんあります。またその逆でアメリカのIT会社が日本の会社と取引したり、実際に日本支社を持っていたりもします。そのため、アメリカ在住のバイリンガル(日本語ネイティブレベル+英語ビジネスレベル)を求める会社がけっこうあります。私にも人材会社から数件電話がかかってきました。私は当時まだ大学を卒業していなかったので応募できませんでしたが、他に候補者がいなくていろいろ探している様子でした。

4. 英語が完璧でなくて良い
 IT関連、とくに技術者の場合は、客先で顧客と直接話すなんてこともないですし、社内でよく知った同僚たちとのやり取りがスムーズにできれば問題ありません。それよりもいかに良い製品が作れるかという技術のほうを重視されます。そして周りの技術者たちも、中にはコミュニケーションを苦手としている寡黙な人もいます。言葉よりは腕重視の世界なんですね。
 私が職探しを始めたころは、英語はそれなりに喋れるようになっていたとは思いますが、新規開拓営業のように、まるで知らないところにポンッと入っていって、そこで売り込みをするなんてことはとてもできなかったと思います。日系の会社なら容赦はしてもらえるかもしれませんが、アメリカの会社で営業をするとなると使い物にならなかったと思います。
 さらにさらに、技術職は電話の応対をしなくて良いです。英語で電話の会話はとても難しいですよね。

5. 給料が(少しだけ)良い
 これはIT関連に限ったことではないと思いますが、一般的に技術職は一般職より給料が高いです。さらに、日本で働くよりアメリカのほうが給料が良いのではないかと思います。ただし、アメリカには将来の保証がほとんどないので(401Kといわれる年金がありますがこれは職を持っている人(期間)のみが対象で、国民年金のように全員が入るようなものはありません。)、老後のことを考えると自力で貯金をする必要があります。そのため、多少日本より給料が良いのは当然なのかなとも思います。

と、以上5つほど思い浮かぶ理由をあげてみましたが、改めて考えてみるとやはり私はIT関連だったので就職ができたのだと思います。これが他の職種だと難しかっただろうと思います。

ちなみに、IT関連でなくても、専門性の高い職種であれば似たような状況なのではないかと思います。よくアメリカで就職しやすいと聞くのはIT関連とか会計士とか看護士・薬剤師などです。

それに引き換え、いわゆる一般職はかなり難しいです。就労ビザが下りにくいですし、企業もわざわざ外国人を雇って面倒で許可が下りる可能性が低い就労ビザの申請をしようとしません。また、ビジネス・ファイナンス関係も難しいようです。私の友人たちでビジネス系の学部を卒業した人もいますが、ビジネスは何にでも応用がきくかわりに専門性が低いため(ビジネス自体の研究などなら別でしょうが)、いざ就職となると営業職のような仕事を探すことになり、そうするとやはりアメリカ人のライバルがたくさんいるわけで、結局仕事が見つからなくてそれぞれの国に帰っていきました。

以上のことより、私はアメリカで就職するためには、技術職のほうが就職しやすいと思います。ただし、これは一般論で、もちろん例外はあると思います。アメリカは「頑張ればなんとかなる」国ですので、ねばってねばって頑張ればきっと道は開けると思うので、もしアメリカで就職を希望している方は決して諦めないでくださいね。

Junko

* これらは私の個人的な所見です。地域や業種、その他の条件によって違うこともあるかもしれませんので、あくまで参考程度にとどめておいてください。

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